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八月ちゃんとカナミルのゆるふわトーク 11月21日(火)@新宿dues おやすみホログラム『17』リリース記念 爆音試聴会&トーク『17の夜』おやすみホログラム(八月ちゃん、カナミル、【P】Koichi Ogawa)

  爆音試聴会第2夜の記録です。この日は八月ちゃんとカナミルとオガワさんが登壇。メンバーの2人が登場するということで、第1夜以上に多くのお客さんが会場に詰め掛けました。メンバーの私服姿が見られるのがトークイベントの嬉しいところですね。昨夜に引き続き、新曲を1曲ずつ聴きながら制作秘話や今後の展開についてのこぼれ話が披露されました。新音源の制作にあたってオガワさんがインスパイアを受けた曲もみんなで試聴し、充実したイベントとなりました。

 2夜にわたって素敵なイベントを催してくださり、こばけんさんとdues新宿のスタッフの皆さんには感謝しかありません。ありがとうございました。

 

第1夜の記録はこちら。メンバー不在だからこそ話せた話題もありました

lucas-kq.hatenablog.com

 

 

 以下が記録となります。発言者の名前は逐一記してありますが、オガワさんは青字八月ちゃんは緑字カナミルは赤字で表記しています。フロアからの応答は()で括り、フロア内の目立った動きについては(※)の形で記しました。

 トークの中で次々と挙げられることになる、オガワさんが制作中にインスパイアされた楽曲については、以下のプレイリストとこばけんさんが公開してくださったパネルの画像をご参照ください。

******

オガワ はい、こんばんはー

(こんばんはー!!)

カナミル こんばんはー

八月 こんばんは。

オガワ 昨日に引き続き、第2夜ですね。今日はちょっと、注意事項が何点かあります。まず、トイレで吐かない(笑)  そんなに強いトイレじゃないんで、みんな吐くと詰まっちゃうんで。

八月 えええ~!

カナミル 汚い(笑)

オガワ あと、今日もツイート禁止なものに関しては札を上げますので、ツイートしないでください。動画の撮影も禁止とさせていただきます。よろしくお願いします。

八月 今日は動画はダメで、写真は大丈夫。

八月ちゃんお手製ツイート禁止札

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オガワ 昨日ピロさんのプライベートが少し流出しましたんでね。昨日、ピロさんとあのあとご飯食べに行ったら、吐いて帰りました(笑) なので皆さんもそんなに飲み過ぎないように気を付けてくださーい。とりあえず、もう1曲目いっちゃいましょうか。

八月 はい。今日は『17』からですね。

オガワ そうです。『17』から爆音試聴会ということで、今日もセッティングして良い音にしてます。「slow dancer」から流していきまーす。

八月 お願いしまーす。

(※再生開始)

オガワ はい。聴いていただきました。「slow dancer」でした。どうしたの?  八月ちゃん。

八月 こんなにシュールな感じなの?笑 1曲聴いている間、何とも言えないアレですね(笑) 聴く会ですからね。

オガワ どうですか?

八月 はい。1曲目だったっけ?

オガワ 1曲目だよー。

八月 なんか、てっきり最後かなと思ってた。

オガワ カナミルはどうですか?

カナミル 良いと思う。

オガワ 昨日もこんな感じで、1曲流してはダラダラとね。昨日は『15』の試聴会だったんで、バンドメンバーたちとどんな感じで録ったかというような話をしてたんですよ。なんかありますか? この曲に対して思い入れとか。

八月 曲に対して?うーん・・・

オガワ まあ無いでしょ(笑) そんなに無いでしょ?

八月 必死にレコーディングしたって感じじゃない?

カナミル 本当にそれだけだよ。

オガワ 俺ねえ、あんまり覚えてないんだよね。このレコーディング。

カナミル うそー!? めっちゃ大変だったじゃん! 大変だったよね? ライブのあととかさ。

八月 うん。そうね。

カナミル すごい眠いなあとか思いながらレコーディングしたんですよ。

オガワ 今回も制作時間があんまりなくて、ライブ終わったあとに深夜から朝6時まで録るみたいな日々が1週間くらいあったよね。

八月 1週間まではいかないけどー・・・

オガワ あ、二人合わせてね。

八月 あ、そうだね。

オガワ 俺はね。

カナミル いつレコーディングが入るか分からない期間が2週間くらいあった。明日かも、明後日かも、今日かもしれないみたいなのがずっと続いてた。

八月 そうそう。

オガワ 当日俺が辛くなかったら入るみたいなね(笑)

八月 そうー。オガワさんはずるい所があって、「今週レコーディングあるかもしれない」って連絡があって、とりあえず休みの日に何にも予定を入れないで空けておくんだけど、結局連絡が何も無くて終わるとか。

オガワ 辛くなっちゃって(笑)

八月 いやいや、連絡してくださいよ(笑)

カナミル だから遊ぶ予定も入れないようにして、休みだけど家にいるようにして。

八月 そう。レコーディング待機!

オガワ でも、どうせ家から出ないでしょ?笑 基本的に休みの日はあんまり。

八月 でも出たいなって思ったりするの。そういう時に限って。

カナミル 分かる!

八月 そう。そういう時に限ってあるんだけどね。オガワさんのせいで。

オガワ 一応あと、ここにパネルがあって、どんな曲にインスパイアされたかというのもあるんで。

八月 えー。これ知らなーい。

オガワ ちょっと流しますね。適当に。「slow dancer」に関しては1曲目がBroken Social Scene「KC Accidental」という曲なんですけど、けっこう古い曲かな。10年くらい前ですよね。カナダの、2人から15人くらいにまでなったりするバンドです。ギターが4~5人いて、オルタナティブオーケストラと呼ばれていたバンドです。今でもたぶん活動しているんだけど、最近はあんまりチェックしてないですねー。「slow dancer」が好きだったらこの辺も好きなんじゃないかなあと。あとでプレイリストも公開するんで、そこで聴いてもらってもいいと思いまーす。

(※再生開始)

八月 これ、みんな知ってるの?

オガワ 分かんないけど、たぶんあんま知らないんじゃない? 知ってる人~。

(※わずかに手が上がる)

八月 おお~、少数!

オガワ ちょっとね、流行ったんだよ。

八月 あ、そうなんだ! へえ~。

オガワ エレクトロニカのブームがあった頃のオルタナティブバンドですね。

八月 聴いてて、ポカーンって人もいるんじゃないですか? 大丈夫。私も一緒だから(笑) 勉強ね、勉強。

オガワ これはゆっくり聴いていただければと思います。ライブ映像とか観ると、4~5人でギター弾いてるんですけど、同じフレーズを4~5人で弾いてるの。それがすごいカッコよかったっていう。

八月 へえ~。

オガワ へえ~、じゃないよ。それはダサいんだって(笑)

八月 え!?

オガワ だってギターが4人くらいいたら違うことするじゃん普通は。

八月 うん。

オガワ みんな同じことしてるんだよ?

八月 あ、そうなんだ・・・。

オガワ ただ音がデカくなってるだけっていうところが、すごいロックだなあと思って聴いてた。ま、こういうバンドですね。もう1曲は最近のバンドで、Friendry Fires「Jump in The Pool」です。これはねえ、わりかし近いかな。今のおやホロのロックと打ち込みの感覚はこの辺に近いと思います。

(※再生開始)

八月 あ、なんかこれ車で聴いてました?

オガワ めちゃくちゃ聴いてるかも。

八月 ですよねー。

オガワ 遠征のときとかに。

八月 うん、なんかそういう時に聴いたなあっていう記憶が。

オガワ たぶん、おやホロを好きな人はこの辺も聴いたらいいんじゃないかと思います。そんな2曲でした。では、次の曲いきましょっか。聴いてください、「Lemon」。

(※再生開始)

オガワ はい。「Lemon」でしたー。

八月 いぇーい。

オガワ いま、カナミルが流れてるときに言ってたけど、これはモロ80sっすよね。80年代のニューウェーブとかロックに影響は受けてるんです。ギターの音にコーラスがかかってたりとか。ちなみに俺は日本のニューウェーブがめちゃくちゃ苦手なんですよ。ニューオーダーとかは聴けるんですよ。日本人がやるとちょっと演歌っぽくなっちゃうから、日本のニューウェーブには影響を受けないように作りました。

カナミル この辺は好きですよ、私も。

オガワ cure?

カナミル うん。

オガワ じゃあちょっと聴いてみましょうか。

(※再生開始)

リラックスしたムードでトークは進みました

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オガワ まずはphoenixの「J-BOY」を。これは一番新しいアルバムからなんですけどー。80年代って、こういうシンセベースなんですよね、やっぱり。鍵盤で弾いてるベース。カナミルはどんなのが好きなんですか? 80sが好きなの?

カナミル んー。cureとかはジャンルとかじゃなくてルックスが好きだから聴いてた(笑)

オガワ ルックス?笑

カナミル ジャケットが好きで、BOOKOFFとかでCDが売ってるコーナーでさ、ジャケ買いして聴いてた。髪の毛がボサボサな感じで、中性的な綺麗な人じゃん。だからそれをジャケ買いして聴いてた。

オガワ この辺は八月ちゃんは全然通ってなかったの?

八月 全然。ポカーン。

オガワ ちなみに、phoenixのこの曲は「J-BOY」っていう曲なんですよ。「J.BOY」と言ったら浜省じゃないですか。浜省のはあんまり聴いたことなかったんですけど、いま流してるフレーズを覚えてもらって、浜省のを聴くと似てるんですよ。すごく。

(※再生開始)

オガワ 浜省は知ってる?

八月 知ってますよ。前にさ、何かのフェスの時に隣でライブやってた。

オガワ ちょっとイカつめの四駆が通るたびに、みんな浜省なんじゃないかと思って手を振ってたね(笑) ほらちょっと似てない?

八月 うん、遠くからやって来る感じが(笑)

オガワ この後の展開もちょっと似てて、phoenixはけっこう影響受けてたんじゃないかなと思って。この浜省のカッコいいんですよ。

八月 浜省さんの方が先なの?

オガワ 全然先。ちなみにこれ、イントロ長いんだよね(笑) これはライブバージョンなんですけど9分あるんですよ(笑) ずっと「オーオー」言ってる(笑) カナミルは浜省とか聴いてた?

カナミル 浜省は、名前は知ってますけど全然まったく。

オガワ 聴いたことないか。あ、ほらこの部分似てないですか? かっこいいですよね。これ。

八月 かっこいい!!

オガワ ここからやっと曲が始まるんですよ。ちょっと聴きましょう。浜省は2曲しか知らないんですけど、そのうちの1曲です。

(※しばらく浜省を聴く)

オガワ はい。こんな曲でした

八月 え、ということは、この流れで「J.BOY」が来ているということは、これも「Lemon」の親戚ということ?

オガワ そうだね(笑) 浜省感はちょっとあるのかもしれない。やっぱこれを聴いたらカッコいいじゃん!って思った。浜省のファンって怖そうだよね。

カナミル 怖かったよね。新宿のあそこの映し出されるところで、浜省が流されることがあって。浜省の時だけめっちゃ大音量なんだよ、あそこ。

八月 あ、そうなんだ。

カナミル ファンの人が写真を撮ったりしているときの眼差しがすごい真剣だよ。

オガワ バンダナ巻いてる人もいるし。

カナミル そうそう!

八月 うそ~!? 本当?

オガワ あとね、浜省のグッズにMA-1あるよ。じゃあ、一応もう1曲、The cure「Close To Me」も流しておきましょう。どちらかというと、「Lemon」はこっちのイメージですよね。

(※再生開始)

カナミル かわいいですね。

オガワ かわいい。

カナミル あたし、めっちゃ好きです。Cure。

オガワ 過剰じゃないニューウェーブ感がめちゃくちゃいいんですよね。

カナミル かわいらしいですよね。バキバキ過ぎず。

オガワ なんかちょっと青春っぽいじゃない。青臭い感じがあるから僕は好きなんですよ。まあ、こういう曲ですね。「Lemon」はこういう80sの可愛くて、青くてみたいな曲をもとに作ったという感じです。じゃあ、次。「Mother」いきまーす。

(※再生開始)


おやすみホログラム - Mother(Official Video / 日本語字幕)

オガワ はい。「Mother」でしたー。まあ、これはね・・・

八月 初の英語の歌詞!

オガワ いや、初じゃないんだけどね。「last dance」という曲があるから。

八月 ああ! そうだああ!!笑

カナミル あ、思い出した。「last dance」はもう歌えなーい。

オガワ これは、最初に英語の歌詞を2人に渡したんです。そしたら発音がバラバラで、八月ちゃんは異様に発音良く歌おうとするし(笑) カナミルはすごいカタカナ英語だから、これだと合わないなと思ってカタカナに書き直して渡したよね。

八月 そう。オガワカタカナ英語の歌詞が。

オガワ だから、You tubeのコメント欄が「お前ら英語下手すぎだろ!」っていうコメントでけっこう埋められてるんですけどね。

八月 こないだ、2~3週間くらい前はすごく外国の方がライブに来てなかった? アコースティックの時とか。せっかく英詞の歌を歌ってるのにみんな「ポカ~ン」ってしてて。通じてないんだなあと思った(笑)

オガワ まあ、この曲には他にもいろいろ計画があるんですけど、それは2人次第ということで。今後発表があるかもしれません。

八月 そうですね。

カナミル え、何が?

オガワ 「何が」って? あ、「Mother」じゃなかった。

八月 「Lemon」かな?

オガワ うん。まあ、それはちょっとおいおいお知らせします。

カナミル あ! あー、はいはいはいはい(笑)

オガワ この曲は、一番最近では盛り上がりがあるかな?

カナミル ねっ。かわいい曲ですよね。

オガワ 何にインスパイアされたんだっけな・・・。あ! Shampooだ。みなさん知ってます? いわゆる皆さんの黒歴史ですよね。ちょっと流しますね。「Trouble」です。

八月 黒歴史なの?

オガワ 何て言うかねえ、初めて買った洋楽がこれの人多いんじゃないかなあと思うんですよ。

カナミル え、あたしめっちゃ好き。聴いてたよ?笑

(再生開始)

オガワ 見た目もちょっとおやホロに似てるんですよ。これ、めちゃめちゃ売れたんですよ。俺が小6とか中1くらいのとき。ついつい買ってしまった記憶がありますね。まあ、このくらいふざけた曲を作ろうかなあと思って作ったのが「Mother」です。メンバーも結構気に入ってる曲ではあるよね。で、もう1曲がNew Order「The Perfect kiss」です。これはもう大定番ですよね。

(再生開始)

オガワ 今回は、この辺の年代の曲に影響を受けたものが多いですね。なんかないですか? 面白いエピソードとか。

八月 面白いエピソード!?

オガワ 今回本当に、面白いエピソードも何にもないんだよなあ。けっこうサラッと作ったというか、そんなに苦しまなかった。

八月 どういう気持ちで作るんですか?

オガワ ・・・。

八月 ざっくり(笑)

オガワ どういう気持ちで作ってる?笑 デモがあるからデモを流しますか

八月 おー、デモがあるって!

オガワ 俺もねえ、どんなデモだったかもう覚えてないんだよなあ。「Mother」じゃなくて「Moss」って書いてある。

八月 モスバーガーでも食べたかったんですかね?

オガワ 違うと思うねえ・・・。

八月 違う・・・笑

(※再生開始)

オガワ ほぼ、できあがってますね。

八月 でもこっちの方がなんか、ドスが効いてない?

オガワ これは、男の人が歌った方がニューウェーブ感が増しますね。Cureをかなり意識しながら歌ってます。

八月 この英語は合ってるんですか?

オガワ あのねえ、だいたい英語の歌詞のデモ曲を録るときは、歌詞を書くのが面倒くさかったり間に合ってなかったりする時があるんだよね。だから、海外のアーティストの既存の歌詞を歌ったりすることが多いですね。ヒップホップとか。ヒップホップってめちゃくちゃ歌詞が長いから。

八月 その歌詞が頭に入ってるの?

オガワ いや、見ながら。

八月 あ、そうなんですね~。

カナミル わたし、ソロEP出したときに海外のアーティストの歌詞をそのまんま歌った(笑)

オガワ え、それ何の時だっけ?

カナミル なんだっけ。ソロの音源をオガワさんと作ってるときに、どうしても英語が分からないから、(ツイ禁)の歌詞をそのまま歌ったことがある。

八月 (ツイ禁)ってあれじゃん。あのー、一番売れてるやつ?

カナミル ・・・そう笑

(ざっくりだな!笑)

カナミル わたし、曲名も分からない。WSYWの音源をそのまま使った『死猿』に入ってる曲の時。

オガワ はいはいはい。そうだ。

八月 (ツイ禁)の何だっけ?

カナミル あの、一番新しくて一番売れてそうなやつあるじゃん。あれをそのまんまカタカナ変換したやつを一発録りした。

オガワ そうだっけ?

カナミル そうだよ! オガワさんから「(ツイ禁)でいいんじゃない?」って言われて(笑)

オガワ じゃあ、みなさん帰ったら聴いてみてください。あ、じゃあちょっと聴いてみますか。聴いてみましょう。本当にその歌詞なのかどうか。「格子女郎」かな?

(※再生開始)

大いに語るカナミルと、ビールを味わう八月ちゃん

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カナミル あ、でもバレないようにしてるよ。(ツイ禁)に怒られちゃうから(笑) マジで適当に歌ってるんで、今聴くと恥ずかしいくらい。まんま歌ってるわけじゃないけど、かいつまんでる。

オガワ たぶんね、みんな歌詞ってそういう風に作ってると思いますよ。最初はね。

カナミル 私は歌詞には特に意味を持たせたくなくて。

(八月ちゃん飲む?)

八月 飲もうかなー。明日休みだし。ハイネケンで!笑 やったー!

オガワ はい。次の曲いきましょうか。

八月 どんどんいきましょう~!

オガワ では「hole of my under ground」。いきまーす。

(オガワさん、飲む?)

オガワ あ、俺は車。

(オガワさん車なの?)

オガワ 車ですよ~。飲みませんよ、仕事中なんで(笑) 勤務中なんで僕はお酒は飲まない!笑 じゃあ、いきまーす。

(※再生開始)

八月 楽しい曲ですね。

オガワ 楽しい曲?笑 いまもカナミルと話してたんですけど、この曲までは、おやホロってツインボーカルだから2人の声はイーブンに扱ってきたんですよ。同じ声×2で扱ってたんだけど、たぶんこの曲は、おやホロの曲では初めて役割を与えて歌わせた曲かなあ。チャゲアス的になったというか。

八月 チャゲアス!?笑 いいですね。

オガワ チャゲの役割とアスカの役割って、それぞれあるじゃないですか。その役割を振ったという感じ。Aメロが掛け合いになってるじゃん。八月ちゃんの声はけっこうしっかり目に出してる。カナミルの声は実はノイズがかってるというか、かすれたような音処理をしてる。そういう風に役割を振ってる。

八月 なるほど。

オガワ 初めてやってみて、これがけっこう面白かったから、そういう作り方は今後もやっていきそうな感じですね。

(ということはカナミルがチャゲってこと?)

オガワ カナミルがチャゲかな(笑)

カナミル レコーディングは、私が先に録ったんです。「ハチコが寝てるから先にやっちゃって」ってなって。

八月 寝たかもー。寝てたかもしれない(笑)

カナミル その時に言われたイメージは、土台が八月ちゃんなので八月ちゃんの声はけっこうしっかり目に出すから、私はそこにちょっと上乗せするような感じでって言われた。

八月 うんうんうん。

カナミル それで、八月ちゃんは「野太く歌うソウルフルな黒人っぽい感じで」って伝えられて、私は「ヒステリックな叫び声に近い女の子の声で」っていうのをイメージで伝えられたよね。

八月 たしかに。そうだったかも。歌い上げる感じでいいよーって言われて、もうカナミルの声も入っていてやりやすい状態でした。歌い上げる感じで歌いました。声がカッスカスだったんだけどね(笑)

オガワ まあねえ。喉の調子もあんまりよくなくて。曲のイメージが、女神転生のディスコみたいなイメージだったんですよ。よみうりランドにあるミステリートレインみたいなやつ。分かります? マネキンが動くやつ。なんというか、ボディコン女のマネキンが動いているみたいなイメージだったの。そういう寂しい感じをイメージして、ピッタリだなと思いました。

八月 この曲はすごい妖しげなんだけど、踊れるからね。すごく好き。ここ最近で一番のフェイバリットソングかもしれない。

オガワ これってイントロが長いから、イントロをまだ持て余してるよね。

八月 そうですね。イントロはね。イントロ問題はあるけど、そのうち慣れてくるんじゃないかな(笑)

オガワ じゃあ、またインスパイアされた曲を1曲流してみましょうか。「!!!」というバンドの曲です。

八月 ビックリマークの?

オガワ そう。「!」のマーク。!!!で「Hello? Is This Thing On?」です。ちょっとしゃべっといて。

(※再生開始。オガワさん、トイレのために離脱)

八月 オガワさんはここでトイレタイムです。

カナミル どうぶつの森やってますか?

(いぇーい!)

カナミル やってる? やってるね!

八月 ええ、みんなそんなに?

カナミル 私もやってるんですー。

八月 わたし、まだ進まないんだけど。

カナミル さっきねー、サーバ落ちてたけど直ってた。ほら、どうぶつの森。もちろんピンクの髪の毛です♪

八月 え、ちょっと待ってnintendoアカウントとの連携って何?

カナミル それはとりあえず無しで大丈夫。

八月 え、あたし通信エラーになっちゃうんだけど。

カナミル インストールが今は混みあってるかも。

八月 インストールはもうできたよ~。

カナミル 課金しなくても楽しめるんだって。

(※オガワさん復帰)

オガワ しゃべってよ、八月ちゃん(笑)

八月 踊れる感じですね。

オガワ もう1曲の方も流しますね。もう1曲はDEAN BLUNT「MERSH」です。イギリスのDJかな。

(※再生開始)

カナミル めちゃカッコいい。

オガワ こういうのばっかり聴いてました。『17』を作っているときは。『15』って作るのめちゃくちゃ楽だったんですよね。

八月 ほう! なんでですか?

オガワ なんもしなくていいから。

八月 バンドの方々に弾いてもらえればいいから?

オガワ そうそう。しかも、ドラムとかベースだと、エンジニアさんがいて録ってもらうから、俺は何にもすることが無いんだよね。

八月 へえええ~。

オガワ お弁当食って、「OK」とか「もう1回!」とかいうだけの仕事だったから。最初に、作る音をエンジニアさんと決めちゃえば楽。こっちは全部自分で作ってるから大変だったなあ~って。

八月 『17』はね。

オガワ さあ、一通り聴きました。アコースティックはちょっと省かせてください。特に何もないので。

八月 でも、アコースティックのときはあれじゃないですか。美空ひばりさんと同じマイク使ったっていう。

オガワ あ! その話ちょっとしておこうか。

八月 「クジラ」っていうマイクだった。

オガワ じゃあ、ちょっと軽く流しながら話しましょうか。

(※再生開始)

オガワ 美空ひばりさんが使っていたというマイクはたぶん「白クジラ」だと思います。ゼンハイザーというメーカーのマイク。いま2人がステージで使っているマイクも同じゼンハイザーのやつだと思います。

八月 あ、そうなんだ!

オガワ それの、ドラムのキックを録るために使われることが多いマイクかな。わりとボーカル録りでも使われてるんだけど。これはめちゃくちゃ時間がなかったよね。20分で録ったのかな?

八月 そう。しかも、雰囲気を出そうということで、ちょっと暗くして歌ったの。

オガワ めっちゃ狭かったよね。ボーカルブースとエンジニアブースが分かれてて、1人か2人しか入れないところに無理やり三人を詰め込んで録ったからね。

カナミル すべてのレコーディングを終えて最後に録ったから、すごい疲労感が漂う空気でした(笑) 一発で録らないといけない感じで、延長しないためには1時間以内に終わらせないといけないっていう空気が出てて。みんなで、一発録りで、ギターも歌詞も間違えちゃダメっていう感じで録りました。

オガワ これは大変でしたね。

八月 大変だった。

カナミル 時間と集中力との戦いでした。

オガワ これはね、影響を受けたものとかは何もないからね。

八月 そうですね。

オガワ この辺は特に思い入れはないかな?

八月 「slow dancer」はけっこうしんみりしちゃうからね。歌詞の意味をよく考えるとね。歌いこんでいくうちに磨かれていく曲になるんじゃないですか。

カナミル アコースティックじゃない方のおおもとのバージョンは、けっこう途中からビートが効いてるから盛り上がる曲ではありますよね。

オガワ 今のおやホロっぽさと、ちょっと前のおやホロっぽさのちょうど中間みたいな感じだよね。

八月 ちなみに、曲を作る上でモスキート音を気にしたりするんですか?

オガワ モスキート音?笑 サブリミナルは1回考えたことはあるけど。

八月 あ、ダメなやつじゃん。

オガワ そう。うまくやんないとヤバいよって言われて止めたんだよね。MVにめちゃくちゃ入れようと思ったんだけど(笑) ヤバいらしいから、ちゃんと調べたうえで止めた。Amazonの予約ボタン押したくなる画像とか挟みたかったんだけどね(笑)

八月 それはダメでしょ!笑

カナミル ヤバいね(笑)

オガワ 犯罪です!

八月 私も前に作ろうと思って止めたことがある。調べて止めた(笑)

カナミル 私も作ろうと思ったことがある(笑) 世にも奇妙な物語で、サブリミナルによってヤバい現象が起きるという話を観て、「私世界変えられるわ」って思って、作り方とか何にも分かんないのに作ろうとしたことある(笑)

八月 サブリミナルはダメですからね。

オガワ そういえば、全然関係ないんだけどあの話したっけ? こないだの大阪に行ったときの話。

カナミル あ!! そうだー!

八月 怖い話ね。全然脱線するけどねー。

オガワ こういう機会じゃないとしゃべんないでしょ?

カナミル ちょっとみんな神妙な面持ちで聴いてほしいんですけどー。この前、泊まったホテルが心霊ホテルだったの。これから話すけど、ホテルの名前はツイートしちゃだめですよ。

(※オガワさん、怖いBGMを流し始める)

カナミル 私たちが泊まったホテルは、バンドマンとかがけっこう遠征とかで利用するホテルで、安いことで有名なホテルなの。でも「あそこは泊まんない方がいい」って言われてて。

八月 安いプランがあるんだよね。

オガワ スペシャルなんとかプランっていうのがあって、それがすごく安いんですよ。

八月 あの日こそ「売れたい」と思った日はないよね。もっと良い部屋に泊まってやるー!みたいな。

カナミル 本当にねえ、安いホテルに泊まることは危険を伴いますよ。あとで楽屋とかでバンドマンの人とかにも聞いたら、「あそこヤバいよ」「あそこ泊まっちゃったんだ」みたいなことを言われて。

八月 私たちがそこでホテルの人に通されたときに「別館の4階に行ってください」って言われたんだよね。

カナミル まず「別館」ていう言い方が少し気になったんだよね。私と八月ちゃんが4階で、オガワさんとピロさんが3階でした。

八月 そう。で、フロアの一番端っこに当たるような部屋番号だったんですよ。それでその階のいちばん端っこに行ってみたんだけど、部屋が無いんだよ。

カナミル 奥まで歩いてきたけど無かったんだよね。

八月 間違えたのかもしれないと思って、もう1度エレベータの方に戻ったわけでございます(笑)

カナミル それで戻ってみたら、私たちが来た方とは反対側に、非常階段に続いていくような形のドアがあったんですよ。

オガワ 白い塗り込められたようなドアがね。

八月 なんかあの、ドアノブが飛び出してるやつじゃやなくて、パタンパタンってするタイプのやつあるじゃん。え、ここなの?って思って開けてみたら、3つだけ部屋があるんです。その先に。

オガワ ちょっと補足をすると、その非常階段みたいなドアを開けて先に進むと、少し下がるんだよね。明らかに別の建物とくっ付けてるの。

カナミル そうそう。無理やりくっ付けた建物が隣にあるの。

オガワ 「本館」があって、「別館」があって、「別館のさらに別館」みたいな。

八月 そう。私たちが向かった場所はその中で、明らかに一番古い建物の中だったよね。

カナミル もう、そのドアの先に進んだ瞬間に、あたしと八月ちゃんは「え?」ってなったよね。

八月 行きたくないなあって思った。やだな~、怖いなあ~(笑)

カナミル もう私怖すぎて、めちゃくちゃ心臓がきゅるきゅるしてたもん。怖いの嫌すぎて。

八月 しかも、マンションの玄関みたいな感じの部屋の入り口なの。開けたらすぐ部屋。中に入ったら、もう部屋も汚いのね。

カナミル ほこりだらけだし、手の届かないところにも多数の手の跡とか。嫌だなあって思ったんだよね。

八月 ここに泊まるの本当に嫌だなあって思って、もう自腹でいいから今日は漫喫に泊まろうって思って。

カナミル その話をすぐにしたもんね。

八月 私は平気じゃなくなっちゃったから、グループラインを立ち上げたの。その時に送った写真を見せてあげるよ。

(※八月ちゃん、フロアに降りて写真を見せて回る)

写真を見せて回る八月ちゃん

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オガワ で、それがどういう部屋だったかというと、めちゃくちゃヤバい部屋だったんですよ。部屋の位置関係を言うと、カナミルの部屋と僕の部屋はそれぞれのフロアの一番奥。

カナミル そう。私が4階の角部屋で、オガワさんが3階の角部屋だったんです。オガワさん、外は見ましたか?

オガワ 八月ちゃんからラインがきて、グループも作られてて。

(それまで作ってなかったの?)

オガワ いや、ピロさんが入っているグループが無かったんです(笑)

八月 あとさー、私の部屋にだけコンセントにティッシュが詰まってんの!笑

(いま、怖いところ?笑)

オガワ 何が一番怖かったかっていうと、・・・八月ちゃん戻ってきてー!笑

八月 ティッシュが詰まってるんだよ! ティッシュが詰まってるの!笑

オガワ 八月ちゃーん(笑) なかなかこの2人、怖い話できないでしょー(笑) 全然怖くないでしょ(笑) 八月ちゃん、「怖くない」って。

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八月 いや、ティッシュ詰まってるのめっちゃ怖いでしょ!

オガワ 順序だてて話さないと(笑)

八月 まずね、トイレのドアを開けると、トイレの中が青いの。古すぎて便器に色がついちゃってるんだよね。

オガワ ちょっと待って、事の顛末を先に話すとね。八月ちゃんからもカナミルからも「怖い、変えたい」っていう連絡が来て、ピロさんも「ちょっとヤダ」みたいなラインが来たから、すぐに「大島てる」を開いたんですよ。

カナミル 事故物件のサイトですよね。

オガワ 見たら載ってなくて、「なーんだ」って思って窓を開けてみたら、前が墓だったんですよ(笑) 俺とカナミルの部屋のすぐそばがね。だから、お墓のことは伏せて「フロントに行こう」って言って変えてもらったんだよね。そしたら、「分かりました。こういうのけっこうあるんで」って言われて、「絶対にもうこのプランは予約しないでください」って言われたんです。めちゃくちゃ多いらしくて。

八月 運よく、安いお値段で変えてもらえたからよかったよね。

オガワ 「またか」みたいな感じでフロントの人も苦笑してたもんね。

カナミル 最後にオマケの話をしますと、本館の綺麗な部屋には泊まれたんですよ。私の部屋の目の前が八月ちゃんで、ご飯行くときにみんなで廊下で待ち合わせたんです。みんな同じ階になったから。それで、八月ちゃんが一番最後になって、ピロさんとオガワさんと私で、廊下の八月ちゃんの部屋の前で待ってたんです。そしたら、八月ちゃんの部屋、ちょっと血が付いてたんですよ(笑)

オガワ ドアの下に30センチくらい何かを引きずった跡が付いてたんですよ。カナミルが気が付いて、俺が近づいて確認して「錆だよ錆~」って言っといたけどめっちゃ血だった(笑)

カナミル でも、八月ちゃんに言っちゃったらかわいそうだから言わなかったんですよね(笑)

八月 でもさ、次の日の朝に言われたんだよ!笑 「実はさ~」みたいな。

オガワ あと、朝に俺も気づいたんだけど、俺の部屋の天井にめっちゃティッシュが詰めてあった。なんなんだろうね、ボロい部屋のティッシュって。

八月 結局さ、やっぱり嫌な感じするじゃん。わたしは朝の5時くらいまで起きてたの。ずっと愉快な曲を流しながら(笑)

カナミル あたしも怖くて、NHKのフィギュアスケートの綺麗な映像とか山の映像をずっと流してたもん(笑)

八月 結局、ちょっと寝たけど深夜のホテルの廊下がずっとうるさいんだよね。

カナミル 私も起きて聞いてた。とにかくガチャガチャね。

八月 あと、風の動きでドアが「ふん!」ってなるやつあるじゃん。あれが頻繁に起きるの。

オガワ ホテルはけっこう怖い思いをしているので、また別の機会に怖い話もできればと思います。

八月 はい。怖いホテルには泊まるなという話です。

カナミル みなさんも気を付けてください。

オガワ では、これにておやすみホログラムの爆音試聴会は終了とさせていただきます(笑) ありがとうございました。

****** 

 以上、第2夜の記録でした。最後の怪談が脱力感にあふれていてめちゃくちゃ面白かったです。八月ちゃんの語彙のチョイスによって怖さが減退させられていく感じが可愛かったです。「パタンパタンってするタイプのやつ」「風の動きでドアが「ふん!」ってなるやつ」! 

  

 ツイート禁止のお話もありましたf:id:lucas_kq:20171122112216j:plain

 

ちょっとくつろいでる八月ちゃんf:id:lucas_kq:20171122132101j:plain

 

その他のトークイベントの記録もぜひどうぞ 。おやホロをもっと好きになるはず!! 

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最高の試聴環境で行なった宅飲み! 11月20日(月)@新宿dues おやすみホログラム『15』リリース記念 爆音試聴会&トーク『15の夜』おやホロバンド(Koichi Ogawa/サナダタクミ/いたがきピロ)

 2夜連続の爆音試聴会に行ってきました。第1夜「15の夜」の記録を残しておきます。音楽的なルーツのこととか、バンド論とか、かなり熱い話を聞くことができました。サナダさんがおやホロメンバーの「バンドマン」っぷりを熱く語ったところなんかは、この日のハイライトだったかもしれません。

 ツイート禁止札が出るようなデリケートな話もあったりしたので、編集には骨が折れました。また、私自身がこの日とても酔っぱらってしまい、帰り道に転んでリアルに骨を折ったこともあり、まとめるのが少し遅くなりました・・・。

 お越しになれなかった遠方のファンの方や、仕事等により泣く泣く行くのをあきらめた方、当日来ていたけど楽しすぎてお話が耳に入っていなかった方、最近おやホロに興味を持ち始めて彼らのルーツを詳しく知りたいと思っていた方など、多くの人に読んでいただけたら幸いです。

 なお、トークの中でオガワさんがインスパイアされた曲が次々と紹介されていきますが、そちらは後日公開されたプレイリストで聴くことが可能です。

  

 以下が記録となります。発言者名は記してありますが、オガワさんの発言のみ青字で表記しておきます。フロアからの応答は()で括ってあります。

******

オガワ みなさん、こんばんは。やってまいりました。爆音試聴会ということで、まず一曲ずつあらためて流します。「『15』の夜」ということで、『15』に収められた曲を流して、一曲ずつ解説をします。そして、変な発言もしつつ進めてこうかと思ってます。で、今日はオリジナルファイルを出して、こちらのスピーカーに合うようにセッティングもしてあります。なので良い音で聴けるかと思います。けっこう音が大きいので、気分が悪い方はお酒飲むか帰るかしてください(笑) じゃあ、いってみましょうかね!  ミュージックスタート。1曲目は「それから」です。

(※再生開始)

オガワ はい。聴いていただきました。「それから」でした。良い感じでしたね。まず、この会に関して言っておきますね。我々3人がしゃべるんですけど、「ちょっとこれはヤバいぞ」というときにはツイート禁止の札を出します。その時は本当にツイートはしないでください。立場的にヤバいこととかがあるので。こういうトークイベントなんで、毒にも薬にもならないことを言っても僕はあんまり意味か無いと思ってるんで。基本的に口が悪いので(笑)  ツイート禁止の札を出していなくても、察してください(笑) これヤバいなっていうのは。さあ、そういう感じで「それから」を聴いていただきました。代々木でやったGLAYのライブみたいな音でしたけどー。

(どういうことっすか笑)

オガワ なんかベースがJIROっぽくなかったっすか?笑 そもそも、バンドセットをなぜやったのか。なんでこの3人なのかと。というところを話した方がいいんじゃないかなと。なんでサナダさんがいるのかとか、なんでいたがきピロが金髪なのかとか。まあ、それはおいおいね(笑) なんでしょうねえ。すげえ身も蓋もない言い方をしてしまえば、楽だからですよね。まずは「楽だから」から始まったんですよ。やっぱりスケジュールが合いやすいというか。一番最初にやったバンドセットって、最大で8人くらいいたんですよ。あれくらいの規模になってくると、正直スケジュールが全く合わなくて、月に1回練習できるかできないかって感じだったんですよ。でも、スリーピースってことになると・・・

ピロ メンバーが来られなくても、例えば八月ちゃんが来られなくてもね。

オガワ 3人がいれば入れるし。時間はもうね。

ピロ われわれリズム隊、暇なんですよ(笑)

サナダ ほぼ無限だからね(笑)

ピロ 比較的暇なんで大丈夫なんです(笑)

オガワ じゃあ次の曲いきまーす。「ghosting」。

(※再生開始)

オガワ はい、ありがとうございます。「ghosting」でしたー。この曲は3rdアルバムの没曲でした。ライブでもう1曲増やさなきゃいけなくなって、そこで没曲を引っ張り出してきたんです。これは、ドラムを聴いて分かる通り、最初はアヒトさんにやってもらおうと思ったんです。アヒトイナザワ仕様なんで、難しかったんです。俺、ナンバーガール好きだったし、一緒にライブもやったし、アヒトさんのこと知ってるつもりだったの。で、九州で一緒にライブしたときに「これアヒトさんのために作ったんです。やりやすいですか?」って言ったら「めっちゃムズいね」って(笑)

サナダ この曲は、スタジオで30分くらい合わせて、すぐレコーディングでしたね。

オガワ まあそんな感じだよね~。

サナダ オガワさんが遅刻して、その間に、高円寺のスタジオでピロさんに「これやるらしいっすよ」って言われて、それでほわっとやってすぐにレコーディング。だからアヒトさんの原曲聴いたことないです。

オガワ あ、アヒトさんは叩いてない。原曲は俺が打ち込んでる。横ノリの曲なんだけど、縦のアクセントがけっこう強いよね。だからやりづらいし、ノリづらいんじゃないかなあ。アメリカンインディーのポストロックバンドとかでよくこういうのはあるんだけど。

(※その後、「ghosting」の最初期のデモを披露)

サナダ ちなみに、そのパネル活用してないですけど? 何か気になります。

オガワ あ、忘れてた。じゃあ軽く流しましょうか。僕がどんな感じの曲にインスパイアされたかというものです。「それから」の曲はNOFXの「linoleum」という曲です。この曲と、あとはめっちゃ有名だけどThe Get Up Kidsの「holiday」という曲。この曲あたりが近いんじゃないかなと。僕はメロコアは好きで、世代的にLobster Recordsとか、その年代のレーベルはけっこうレーベル買いしてたんです。まあ、はっきり言うと「それから」はなんの面白味もない曲なんですよ。言ってしまえばね(笑) 現状では「それから」に関しては30%くらいしかあの曲の良さが表せてないんですよ。あの曲はもともと面白くないんで(笑)

(どういうこと?)

オガワ いやあ、あれねえ。みなさん想像してみてください、目を閉じて。「それから」が流れます。そして日本語ペラペラのローリン・ヒルが歌ってると思ってください。めっちゃカッコ良くないっすか!?笑 The Fugeesのボーカルなんですけど、黒人が歌ったらめちゃくちゃカッコいいんですよ。ああいう人が、横ノリのロックなんだけど縦で歌うとすごくカッコいいから。いま八月ちゃんに聴かせてます。

サナダ たしかに現状われわれがやってるのは横ですよね。

オガワ 黒人のノリで横を意識してやるっていうのができれば、あの曲は大化けする曲だと思います。

(八月ちゃんには難曲だ)

オガワ 難曲ですね。後ろ気味なんですよ、あの子は。カナミルは前なんだけど、カナミルは縦があんまり無いんで。横ノリなんで。これはちょっと音楽的な話ですけど。では、続いて「ghosting」の元ネタ的なやつを。これはかなり元ネタなんですけどMock Orangeというバンドがアメリカにいて、聴いてもらえば分かると思うんですけどー。もうギター馬鹿って感じですね。ドラムがボーカルを歌ってます。エモですよね。

サナダ これはヤバイ。

オガワ ちなみに、Spotifyに無かった曲は今日は流しません。あともう1曲。これは有名ですね。At The Drive in「One Armed Scissor」。この曲はやっぱ縦がきいててめっちゃくちゃカッコいいですよね。ということで、これまで2曲聴きましたが、ここでおやホロスリーピースバンドの未発表デモを聴きましょう。いまおやホロのある曲をスリーピースにアレンジしていまして、たぶん完成形は全然違う感じになると思います。ちょっとこれを聴いてもらおうかなと思います。

(※デモ音源再生開始)

オガワ まあこういう感じで。昔こういう試聴会で出したかもしれないんですけど、「strawberry」の2ndアルバムに入ってるときのバージョンは吉島くんというドラマーと僕がスタジオ入って作ったタイプなんですけど、でも大元のデモと吉島くんに送ったデモは全然違うんですよ。吉島くんに「こういうやつやろうよ」と送って、スタジオで作ったのが2ndアルバムのやつだったんですね。でも、元々のデータは違うんで、それを流しますね。たぶん想像と全然違う。

(※「strawberry」の最初のデモ再生開始)

サナダ こっちの方が全然カッコいいじゃん(笑)

オガワ なぜか完成形があれになったんです(笑)

サナダ これは何年ですか?

オガワ 2015年。

サナダ 二年前におやすみホログラムでこれやってたら新しいですね。

オガワ まあ、こういう曲だったんです。けっこう、最初の僕のデモと違う形になることが多いですね。バンドになるとやっぱり全然変わるから。

(ドラマーに合わせてこれくらいなら叩けるとか、打ち込みだからこれくらいいけるとかは考えてる?)

オガワ いや、俺そういうの考えないんすよ。

サナダ 考えてないですね(笑)  まあでも、いまの曲に関してはピロさんやれますよね。オガワさんに「やって」って言われて「はい!」としか言えないですから僕らは(笑)

オガワ この、素早く声を出してがなるやつって、けっこう二人でやるにはしんどいかなって。叫ぶのはいいけど、メロディはいけないかなあとか。こういうのって意外と難しいんですよねえ。女の子二人組が歌うにはしんどいのかなあ。では次の曲いきましょうか。「真昼のダンス」を。

(※「真昼のダンス」流される)

サナダ 良い曲ですね。

オガワ みなさん、今回めっちゃ音良くないですか?

(超良い!)

オガワ 良いですよね!  家でこの音量で聴くことってできないと思うんでー。この環境を家に持ってる人がいたらうらやましい(笑)  人が少なければ少ないほど、実は音って良くなるんですよね。高い音は吸われるし、ロウには指向性がないからね。ではちょっとインスパイア系にいきましょうか。けっこうオシャレな。John Butler Trio「Better Than」。オーストラリアの人たちです。

(※再生開始)

オガワ もう1曲も流しちゃいますね。イギリスのバンドです。The Cribs「Burning for No One」。「真昼のダンス」のイメージって、ロックバンドがたまにやるファンキーな曲がすごい好きで、パンクバンドがレゲエやるとすごいカッコいいじゃないっすか。ロックバンドやパンクバンドが縦ノリの曲をやったときの荒々しさみたいなのって、雑だからカッコいいよね。ジャミロクワイもカッコいいけど、またちょっと違うじゃない。

サナダ 「真昼のダンス」はずっと進化してますよね。

オガワ 「真昼のダンス」が好きって言う人はけっこう多いんですよ。実はバージョンがいくつかありまして、八年前のバージョンが見つかったので聴いていただこうかなと思います。2009年ですね。

(オガワさんのバンドでやったやつ?)

オガワ そうですね。しかもその時、いたがきピロがドラマーなんですよ。その時のライブの音源があるので。

(※再生開始)

オガワ これ、下北沢のモナレコードっていうところでやったときのですね。ちなみに歌詞も全然違います。

サナダ これ、ルート音のとらえかたが全然違いますね。全く違う印象の曲に聞こえます。

オガワ 明るく聴こえるかな?  マニアックなこと言うと、C# F# Bm Dとかなんだよね。でも今のおやホロはF G Aかな。キーも違うし。これ実は、channaっていうバンドなんですけど、YouTubeで出てきます。この辺の音おもしろいんで、もう1曲流しますね。「夜、走る人」を。

(※再生開始)

検索するとちゃんと出てきます!

youtu.be

オガワ これは僕はボーカルしてないんですよ。この頃ツインボーカルで、女の子がボーカルを取ってて、その女の子はいまでも活動中です。この頃僕はSim Redmond Bandっていうアメリカのバンドにハマってて、その辺を参考にしてると思います。

サナダ 相対性理論とかがまだ流行ってた頃だよね。言い方はあれだけど。近いところですね。このオガワさんのバンドはなんで終わっちゃったんですか?

ピロ なんか自然消滅しました。このライブの頃にメンバーが結婚とかの転機を迎えて。

(ハハノシキュウのこととか、ヒップホップ論を聞きたいです)

オガワ ハハノシキュウは知り合いの知り合いで、ライブを一緒にやったんです。その時に「はじめまして、俺フリースタイルやってるんすよー」って言われて「じゃあ出ればー」って(笑) そっから始まってお互いなんか安部公房が好きだとか、中島らもが好きとか、文学の話で盛り上がったんすよ。ひとしきり。マッチョなライフスタイルは嫌いっていうところで話が合って、ちょこちょこ話をするようになって、そっからハハノシキュウとは絡むようになった感じですね。あの人は、あんまりラッパーっぽくないんですよね。考え方が。あの人けっこう頭良いから、ヒップホップの歴史を全部調べて覚えてるんですよ。重要なリリックも覚えてるから、それを踏まえた上で、文系的な力でねじ伏せてやろうっていう気概が感じられる。でも、まだねじ伏せられてないというところなんで、頑張ってほしいなと思っています。ではちょっと次の曲もいきましょうか。「note」を流します。

(※再生開始)

オガワ 「note」でした。「note」っぽい曲を流しますね。Sim Redmond Bandって知らない人も多いと思うんですけど、僕はこのバンドがすごく好きで。西海岸の感じとニューヨークの都会的な感じが合わさったような。こういうのを下敷きにして「note」を作っています。 

サナダ 「note」は名曲ですよ。

オガワ 「note」が良いと言われたら嬉しいです。「note」のデモもありますよ。あのPerfumeみたいなやつ。たぶんこれ、今後流すことはないんですけど、僕が歌ってるバージョンと、おやホロを始める前にオーディションした子が歌ってるバージョンとどっちがいいですか?

(オーディションの子のバージョン!)

オガワ その子の名前ももう教えないですけど(笑) 流します。

(再生開始)

オガワ 知ってましたか、皆さん。「note」って最初はここで終わりだったんです(※「ぜーんぶー」のくだりがなかった)。たしか、2~3回このバージョンでやって、それから今のバージョンになったんです。たしか、大阪に行く車のなかで作ってました。

↓「ぜーんぶー」があるver.

youtu.be

↓「ぜーんぶー」が無いver.

youtu.be

オガワ 残すところあと1曲ですけど、ここで質疑応答があれば。

(歌詞が好きなんですけど、よく出てくる言葉についてや、曲と曲同士の連続性があるのかどうかを聞きたいです。)

オガワ ちょっといま歌詞が出てこないんで歌詞を出しますね(笑)

サナダ たぶん、あんまり考えてないのかもしれないですね(笑) ちなみにmaison book girlさんは「カーテン」がやたら出てくる。

ピロ 他の運営さんの話はやめろー!笑

オガワ 僕、好きとか嫌いとかいう話とは全く無関係なことなんですけど、maison book girlさんとかほぼ聴いたことがないんです。アイドルを好きな方には本当に申し訳ないんですけど、僕はアイドルを聴く意味があんまりないんですよ。だって、スティーブ・ライヒ聴けばいいじゃないですか。今ってSpotifyとかがあるんで、世の中の良い音楽を幅広く聴けるじゃないですか。僕は、それでも聴いてもらえるものを作ろうと思って、おやホロをやっています。だから、僕はアイドルを全く聴かないです。歌詞の話に戻すと、僕が影響を受けてるのってイースタンユースの吉野さんと、中原昌也さんなんです。二人とも何に徹底してるかというと、書いたり読んだりしていて「恥ずかしい」ということを排除するところから作詞を始めるんですよ。おやホロも基本的に、使っちゃいけないワードをどんどん排除していって、あとはイメージを膨らませる言葉を入れていく。ひとつの場所からイメージを膨らますってことを徹底してるからああいう歌詞になるっていう感じです。

(でも、ちょっと気恥ずかしい歌詞もありますよね)

オガワ 「note」はちょっと気恥ずかしい(笑) あれは「えいっ!」って感じで書いてる。

サナダ 生み出しちゃえばそれでいいや、って感じですか?

オガワ そうっすねえ。例えば「slow dancer」ってめちゃくちゃ書きやすいんですよ。一番最初に「深い夜でも僕はまだ遠い日差しの夢忘れそうにないや」。僕はけっこうワンセンテンスが長いんですよ。「。」を打つまでにAメロが終わるとか。つぎはぎの体言止めとかはあまり好きじゃないんですよ。歌詞カードで読んだときに気持ちよくないっすか?  文章として読めるって。それを初めて味わったのがeastern youthの「旅路ニ季節ガ燃エ落チル」。あの歌詞カードは美しいんですよ。eastern youthはめちゃくちゃ好きで、世代だし、音楽よりも文学が好きな時代があったんですよね。安部公房だったら『カンガルー・ノート』とか、ああいうの読んでめちゃくちゃ面白いなあって思ってた時期があって。やっぱ、歌詞ってダサいんすよ。

サナダ 歌詞だけ読んだら全部ダサいですよね。

オガワ そう、日本語の歌詞ってどうしようもなくダサくて、リズム感もないし。日本の音楽が糞だと思う理由のひとつとして、歌詞が合ってないんですよ。特に、ライブとかで他のグループの曲を10秒くらい聴くことがあるんですけど、歌詞とメロディががっちり合わないじゃないですか。フックにならないんです。其の時点で聴く気がなくなっちゃうんですよ。そういうところが巧くできてるなって思った最初の一人が吉野さんだったんです。

(ハバナイは?)

オガワ ハバナイはすごく好き。

(ダサくていい、みたいな?)

オガワ いや、あれはねえ、完璧ですよ。あのメロディにあの歌詞が乗るっていうのは素晴らしいから、同じ年代でカッコいいと思う人は10人もいないですけど、ハバナイはカッコいいですよ。

(悔しさとかは?)

オガワ いや、全然。俺の方がたぶんね、理屈っぽいんですよ。

(アンサーソングとかは?)

オガワ アンサーソングは、「ニューロマンサー」が一応「エメラルド」に対するアンサーソングっていうていで出したんですけど、ディストピアを彼らが歌ってたんで、そのディストピアを舞台にして曲を作っちゃえっていって出したのはあるんですけどね。ということで、「ニューロマンサー」を!

(※「ニューロマンサー」再生開始)

オガワ はい、ニューロマンサーでした。もうほぼ、ピロが叩けてないっていう。

ピロ レコーディングのときの話をすると、体力があるうちにってことで、朝10時くらいに叩いたんですけどー。

サナダ 10時30分っすね。

オガワ 14時間借りたからね、スタジオ。

(オガワさんの中では「ニューロマンサー」はバンドなの?  オケなの?)

オガワ オケかなあ。でも、バンドでやったら思いの外ハマったっていうのはある。この3人だと、二人が頑張らないと俺は乗せないよっていうのがある。もっともっと、来いよ!っていう駆け引きができるんですよね。

サナダ 八月ちゃんとカナミルと、なんで僕がやってるかというと、あの子達は予定調和を超えてくるものを出してくれるからなんですよ。それは、オガワさんのコントロールなのかもしれないですけどー。

オガワ コントロールできてないがゆえかもしれない(笑)

サナダ コントロールできてないがゆえかもしれないけど、でもあの子達がやるパフォーマンスもそうだし、スタジオに入ってるときもそうなんだけどー。いままで僕がやってきたアイドルさんがするような、曲に対してのアプローチの仕方とは全然違うことをしてるんですよ。

オガワ まあ、まず遅刻してくるもんね(笑)

サナダ まあ、そうっすねえ(笑)

オガワ 俺も遅刻するんだけど(笑)  だいたいカナミルが一番最後だよね。今日お腹痛いとか言ってね(笑)

サナダ 話戻しますけど、「ニューロマンサー」の終わり方がどういう終わり方なのかっていう話を僕らが3人でするじゃないですか。そうすると、八月ちゃんもカナミルも、「ここはこういう終わり方がいい」「こういう終わり方をしたい」っていう提案をしてくるんですよ。今日ここにはこの3人しかいないですけど、もう2人いてのおやすみホログラムバンドなんですよ。バンドとして「ここはもう少しこうした方がいい」っていう話をあの子達はちゃんとするし。

オガワ 俺は徹底的に論破しますよね(笑)

ピロ マウンティングしますね(笑)

サナダ それで、八月ちゃんがそれに対して、「オガワこのやろー!」みたいになって(笑)

オガワ で、「それを超える理論を持ってこいよー!」っていう話になって(笑)

サナダ だいたいスタジオで喧嘩になるんですよね(笑) でも、あれって「バンド」なんですよ。

オガワ たまに良い話があるから「お、それは使おうよ!」って。そもそも、おやすみホログラムバンドって、ハシダさんとかタクちゃんとかから始まったときに、楽器をやってもらうメンバーに言ったことは「アイドルのバックバンドだと思わないで、おやホロ潰す気でやりましょう」ってことだったんです。だから「おやホロも目立ちたいんだったら、技術上げないと俺とハシダさんがノイズで潰すわ」みたいな感じから始まってるのね。アイドルを生かす演奏って、裏を返せばめちゃくちゃ引いてる演奏なんですよ。それだとやっぱり、曲の知名度があった相手に届くのであって、バンドがなんでカッコいいかっていうと、全員がガーッ!ってくるからカッコいいから。それができなかったら、勝てるわけないじゃないですか。だから常にぶつかり合いをしてるわけです。おやホロとおやホロのバックバンドって。じゃなかったら、俺あんなでかい音出さないし。おやホロの声全部消すくらいの音で。

サナダ オガワさん、中音でかいことで有名ですよね(笑) 最近は、「ギター聞こえないんで上げてください」って言われるよね。

オガワ そういう体になっちゃったんですね(笑)

サナダ 俺らも求めてるし。あれ、ギター聞こえねえって。

(バンド編成見てると、オガワさんが乗りに乗ってるときは良いっすよ)

サナダ オガワさんが気持ちよく弾けることが大前提なんですよ。俺とピロさんの中では。

オガワ そうするとたぶん、自分達もリミッターが外れるんでしょ?

サナダ そうそう! オガワさんが気持ちよく弾けてる前提で、じゃあ俺らも勝手にやっていいんだってなる。

(良いライブのときはオガワさんがメンバーよりも前に出てる)

ピロ 基本的に出たがりなんですよ、この人。

オガワ そうでもない(笑)

ピロ いやいや出たがりですよ(笑)

オガワ 最近、DJセットのときにステージに上がってないじゃないですか。

サナダ そういえば、なんで後ろに下がったの?

オガワ あれ、知らない?  いや、初めて気づいたんですけど、PA卓の方が音がよく聴こえるんですよね。

サナダ そりゃそうでしょ!笑

オガワ 最近、それで全部やってるんです。なんでステージ上でやってたんだろうって思ってるくらい(笑)

ピロ 3年経ってやっと気付きましたね(笑)

オガワ あと、写真を見たときに俺がいない方が映えるなって(笑)  おっさんがいない方がいいなって思ったんですよね。

(いや、でもオガワギャルみたいな人もいるんですよ)

(ハコによってはいた方が様になるよ)

オガワ でもやっぱ、初めてやるハコだと、お客さんに聴こえる音を聴いて合わせた方がやりやすいんですよね。

サナダ 自分でやれた方が楽ですよね。

オガワ そうなんだよ。ただ、開始とかまでいちいち面倒みるのは、めんどくせえなって。

(そもそも、八月ちゃんとかカナミルには「中音」っていう観念はあるの?)

オガワ あるあるある。

サナダ 全然ありますよ。あの子達、すっげえバンドマンよ。

オガワ 八月ちゃんなんかは、「声のロー成分をもっと上げてください」みたいな注文を出してくる。基本的にカナミルはめっちゃハイをカットしてるからね。八月ちゃんはハイをブーストしてる。それを知らないPAさんだと、まんまフラットで出すから。そういうところを調整するのが僕の仕事で、ステージの中にいるとやっぱできないんだよね。はい、では「ニューロマンサー」に関連する曲を流します。いや、「planet」の最初のデモを流します(笑)

ピロ 「planet」を初披露したとき「え?」って思いましたね。

サナダ そう! 「これなにー!?」ってなったよね。

オガワ イスラエルとか中東のダンスミュージックって、ああいうノリがけっこう多いんですよ。キックがずれてるとかね。中東のディスコはカッコいいんですよ。その感じがけっこう強いんで、最初の「planet」を聴いてください。

(※再生開始)

オガワ こんな感じです。

(こっちの方がいい!)

オガワ こっちの方がイスラエルっぽいんですよね(笑) さて、あと10分くらいとなりました。ここで未収録曲のデモを流しましょうか。恥ずかしい曲ばっかりなんですよね~。『・・・』のでもが発掘されたんで、それをまず流しますね。

(※「fairytale」のデモ再生開始)

オガワ デタラメな英詞で歌ってます。めっちゃインチキ英語で恥ずかしい。続いて、SEで使ってた曲を流します。

(※再生開始)

オガワ これは次で入るかもしれないですね。では、ザーッとおやホロの没曲を10曲くらい流します。全部暗いんですよねえ。

(※再生開始。オガワさん曰く「blur中期っぽい曲」「宇多田ヒカルっぽい曲」などの没曲が披露されたほか、「絶対次に入れる曲」も1曲披露されました!)

オガワ こういう曲を没にしつつ『15』『17』は出来上がったわけです。他にも一杯あるけどね。ではそろそろ終了のお時間で。最後に質疑を。

(さっき歌詞の話で、一瞬安部公房の話が出てたと思うんですけど、オガワさんの歌詞の話を理解するにあたって、近代文学とか現代文学のこの小説家を読んでおくと世界観を理解できるというものとか、単純にオガワさんが好きな作家はありますか?)

オガワ 間違いなく、ジョン・アーヴィング。あとは誰だろう。

(日本人も聞いてみたいです)

オガワ 俺、日本人作家嫌いなんですよ(笑)

(ふざけんなよ!笑)

オガワ あ、いしいしんじさんは好きですよ。マルケスとか。日本人じゃないか(笑)  あ、町田康は好きですよ。日本人の文学ってクソつまんないんですよ。いま生きてる人だと金井美恵子だったりとか、高橋源一郎さんもだいたい持ってるし。あとは、おやホロの歌詞に徹底的に影響を与えた人が一人いるんだけど、誰か忘れちゃったなあ。

サナダ なんで忘れちゃうんすか(笑)

(そこ大事だよ笑)

オガワ 誰だっけ・・・。じゃあ、ジョンアーヴィングでいいです。他にある方いますか?

(ロックとヒップホップのバランスはどう考えてる?)

オガワ 俺はロックが嫌いなんですよ。で、ヒップホップはすごい好きなんですよ。自分でビートを作るときは絶対にヒップホップの文法に沿って作るし。

(※最後の2~3分、ツイート禁止な内容だったので省略します! 熱いスリーピースバンド論でした。)

オガワ はい、ではこれにてトークを終了とさせていただきまーす!  ありがとうございました~。

******

 

 和気あいあい、そして酒気ムンムンの現場となりました。

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力をためているピロさん

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ためた力を解き放つピロさん

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爆音試聴会第2夜「17の夜」の模様もまとめました! 

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ちなみに、3rdアルバム『・・・』の試聴会の記録もあります。この時は、リキッドルームでのワンマン直前でピリピリしていました(笑)

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