もしもし、そこの読者さま

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こだま

「呪い」を解くための祈りの書 木村映里『医療の外れで 看護師のわたしが考えたマイノリティと差別のこと』(晶文社) 

木村映里氏の『医療の外れで 看護師のわたしが考えたマイノリティと差別のこと』(晶文社)を読んだ。 この本は、医療を享受する際に困難や障壁との直面を余儀なくされてしまう様々な人々について記されている。著者が見てきた、あるいは、身をもって体験し…

『夫のちんぽが入らない』(原作こだま/画ゴトウユキコ)⑤(完)と引用

『夫のちんぽが入らない』の最終5巻が発売されました。連載の始まりから追いかけてきた作品なので、なんだかこちらまで感慨深い。原作の内容を追い越して、『夫のちんぽが入らない』の出版前夜のことや、漫画版オリジナルの展開などが繰り広げられることに…

『夫のちんぽが入らない』(原作こだま/画ゴトウユキコ)④と引用

『夫のちんぽが入らない』第4巻が発売されました。元職場である小学校の卒業式に行く回や、子をもうけようとし断念するまでのエピソード、メロン狩りの回など、重要なエピソードが続く巻となっています。夫婦の絆の深まりも感動的ですが、母娘間での赦しの…

『夫のちんぽが入らない』(原作こだま/画ゴトウユキコ)③と引用

コミック版『夫のちんぽが入らない』の第3巻が発売されました。この巻には第3章「極夜」が収録されています。主人公が出会い系の沼に沈んでいく過程や、うつ状態が深刻化して教員の仕事を辞めるまでの日々が描かれています。 全体的に暗いムードが漂う章な…

漫画版『夫のちんぽが入らない』(原作こだま/画ゴトウユキコ)①・②と音楽(※音楽じゃないものもアリ)

漫画版の『夫のちんぽが入らない』(原作こだま/画ゴトウユキコ)の2巻が2月6日に発売されました。漫画版の方では、原作の小説を読んでいる時には気付けなかったことや、想像ができなかったことが、絵の力を通して心に迫ってきます。今日発売のヤンマガ…

多彩な「表情」が露わに こだま/ゴトウユキコ『夫のちんぽが入らない』第2巻(講談社)感想

『夫のちんぽが入らない』(原作こだま/画ゴトウユキコ)の第2巻が出ました。 昨年の9月に発売された第1巻は、主人公さち子と慎の出会いから結婚までが描かれました。性交渉ができないという問題を抱えながらも仲睦まじく交際を続け、結婚に至った2人。…

2018年下半期に読んだ本たち

2018年下半期の読書記録です。今年は去年よりもたくさん本を読めた気がします。目前に控える正月休みは、読書漬けになろうと企んでいます。 佐藤大輔『地球連邦の興亡』全4巻(中公文庫) 傑作でした。主人公の人物造形が、『皇国の守護者』の新城直衛そ…

優しくて、したたか! こだま『ここは、おしまいの地』(太田出版)感想

こだまさんの『ここは、おしまいの地』(太田出版)を読みました。『夫のちんぽが入らない』の方は読んでいましたが、こちらはまだ未読でした。どうしてもっと早く読まなかったのだろうという気持ちです。 lucas-kq.hatenablog.com 『ここは、おしまいの地』…

「宿題」を投げかける作品たち ゴトウユキコ『夫のちんぽが入らない』第1巻&初短編集『36度』 感想

ゴトウユキコ『夫のちんぽが入らない』①(原作:こだま)と、同作家の初短編集である『36度』が同時刊行されました(いずれも講談社より)。どちらも、楽しみにしていた単行本でした。感想を書こうと思います。 世の中には、読めば/観ればたちどころにスカッ…

2018年上半期に読んだ本たち(再読も含む)

6月はまだ終わっていないので少し気が早いですが、2018年上半期に読んだ本の記録です。『特捜部Q』シリーズが面白くて、春先以降はほとんどそればかり読んでいました。本当はもう少し硬い内容の本も読みたかったのですが、途中で少し失速してしまった…

「性」と「教育」と「母娘」問題の合奏 『夫のちんぽが入らない』(扶桑社、2017・1)感想

こだまさんの著書『夫のちんぽが入らない』を読みました。こだまさん自身の半生を描いた私小説です。昨年に発売されるや否や、そのインパクトのあるタイトルで話題を集めました。様々な反響があったと思いますが、タイトルだけで拒否反応を示す人や、話題の…