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もしもし、そこの読者さま

ライブアイドルのライブレポ、Sexyzoneのライブ・映画・アイドル関連本などの各種考察

小川Pトーク、そして最新型の「モッシュピット」に感動! 9月6日(火)@ポレポレ東中野 「モッシュピット LIVE VERSION」

 映画「モッシュピット」を観るのはこれで4回目で、感想も何回か好き勝手に書いたりしたんですけど、やっぱり人を惹きつける作品というのはすごいもので、足が動いちゃいました。

lucas-kq.hatenablog.com

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 この作品は編集を微妙に変えながら各地で上映されてきた作品で、私自身観るたびに違うバージョンを楽しんできましたが、今回のバージョンが圧倒的に良かったです。

 おやホロのオタクたちへのインタビューや密着がグッと減り、ハバナイのファンへのインタビューや浅見さんの亡くなったご友人に関するくだりもカットし、ハバナイやネイチャーの内部のゴタゴタへの言及も大胆にカットし、群像劇的な性質を完全に手放していました。その代わりに増えたのがそれぞれのユニットのライブシーン。そして、その戦略が超超超大当たりで、月までカッ飛ぶホームランを打った感じです!!

 バラバラな人間たちのバラバラな人間模様も面白かったですが、それによって霞んでしまい大幅に伝わりにくくなっていた「あの夜の楽しさ」が、新バージョンでは非常に濃厚に凝縮されています。ハイコンテクストな作品という印象が完全に払拭されていて、とにかく見ていて楽しくなる、ワクワクする映像になっていました。ハバナイにとってもNDGにとってもおやホロにとっても、名刺代わりの映像作品になるんじゃないかというくらい、彼らのステージングの魅力・熱さ・楽しさが高純度で詰まっています。人よりも音を見せることを選択した結果、ステージ上でたっぷりと光を浴びて輝く演者自体もこれまで以上に輝きだしたという印象を受けました。

 

 上映終了後はトークのコーナー。

 おやすみホログラムのプロデューサー、オガワコウイチさんが登壇しました。そして聞き手(?)としてOTOTOYの西澤さんも登壇しました。このトークがまたとても面白くて、メモを取りまくりながら聞きこんでしまいました。細部には不正確・不完全な部分もあるかと思いますが、以下にその記録を残しておきます(※青文字が小川Pの発言で、黒文字が西澤さんです)。

 

おやすみホログラムは、この映画の中でもありましたが、客席にダイブをしたり、とても激しいですけど、本当にアイドルなんですか?

間違いなくアイドルですね。アイドルと言ってしまえば今の時代はアイドルなんで。

「小川さん自身はアイドルに詳しいわけではないんですか?」

「全然知らないですね」

「なんでまた始めちゃったんですか?」

「なんとなく集めて、なんとなく始めました。で、特に勉強もせずにやったら、ああいう形になりました。チェキをやったり、アイドルのフォーマットをとっているから、まだアイドルなのかなと思っています。」

「おやホロの存在は、ハバナイやネイチャーにも影響を与えていると思っているんです。というのも、お客さんがハバナイの曲とかでMIXを打っていますよね。こういった融合についてどう思いますか?」

「アイドルを見にくるお客さんて、もともとはロックや尖った音楽を聴いていた人たちだと思うんです。そういう人たちが年を重ねて30代40代になって来るようになっているのかなと。」

アイドルのライブは観たことはあったんですか?

フリーイベントで数回観た程度ですね。BiSをフリーイベントで観ました。そのときは、オケだなあ~って思いました。オケで歌をかぶせてやるのかーって。木に登るお客さんを見て、何してんだろうって見てました(笑)」

「BiSは研究員の存在が大きいですよね。いかに人と違うことをするかというのが客席に現れている。ところで、ハハノシキュウさんがo-westで披露した「おはようクロニクル」の中に「研究員」という単語が出てきますけど、研究員はおやホロに何か影響を与えていますか?」

「初期のころはかなり大きい存在だったと思います。彼らが動画を撮って流して売れ始めました。」

「余白の部分がBiSに近いですよね。常に撮影OKなんですか?」

「会場からNGが出ない限りやってよくしました。最初は撮影するチームもいたんですけど、時間がかかるんですよね。お客さんに上げてもらった方が早いし、たくさん映像がそろっている方が楽しいかなと。ライブ中に上げてる人もいるんじゃないですかね(笑) あと、ライブ本数が多いとアーカイブ化が大変なので、そういう意味でも、上げてもらえると助かります。」

おやホロをやる目的は何ですか?

アイドルとしてやる時点で、お客さんにとって一つフィルターがかかっていると思うんです。「こういう音楽をアイドルがやってるからかっこいい」みたいなフィルターが。そのフィルターに甘えずにちゃんと評価される土台を作りたいと思っています。

「脱アイドルの方向に向かっているということですか? たしかに、おやホロは可愛い振り付けとかをするわけではなくて、その辺は特殊だなと思っています。」

「「こういうのをやればお客さんがこう思うだろう」というのから離れたいんですよね。「こういう風に激しくしたら喜ぶだろう」ということから離れたい。その何かを探しています。」

「ファーストアルバムはガレージロックみたいな感じで、セカンドで変えてきたのもそういう狙いですか?」

「そうですね。UK寄りというか。」

「ファーストは初期衝動っという感じですけど、セカンドアルバムはどういうテーマだったんですか?

セカンドは売れなそうなものを作ってみました(笑)

実際売れなかったんですか?

ファーストよりも売れました(笑)

「そうだったんですね(笑) サードはどういう感じですか?」

「踊らせるっていうか、暴れさせるっていうことはどうでもいいと思っています。そこから離れないとどうしようもないなと。去年、ハバナイとネイチャーとやってきて、彼らの得意なところである「激しくやってぐちゃぐちゃにして」というのはできなくもないですけど、そこから離れたいと強く思っています。最近のライブでもそういうことはあまりしてないですね。」

「メンバーにもそういう話はしますか?」

「ちょこちょこと。惑わせるようなことを言って惑わせています。「内側から出てくるようなものを刺激しよう」みたいな(笑) 禅問答に近いことを言ってます。」

「二人は変わりますか?」

「戸惑うから躊躇が出るというか、考えるようになりましたね。新曲もそろそろやり始めることになると思いますけど、これまでとだいぶ変わってるので、観る方もやる方も変わると思います。

「おやホロは小川さんが曲を作って、レコーディングもするんですか?」

「そうですね。ミックスは外注です。」

「小川さんが舵を取って、それにメンバーがどう反応するかということなんですね。」

「そうですね。「ニューロマンサー」はもっと暗くすると思っていたら、爆発する感じになったというのがあります。」

リキッドルームでのワンマンを控えて、ハバナイを意識しますか?」

「そうですね。一曲しかできなくてすごく悔しかったから、僕たちも同じ箱にリリースパーティーをぶつけたんです。」

「おやホロが、o-westでセカンドワンマンをやってsold outさせたのも、同じくo-westでワンマンをしたハバナイを意識してる?」

「そうですね。」

ハバナイを越えたいですか?」

「一年でこういう風に変わったというのを発表する場にしたいですね。」

「映画の中で見せていた八月ちゃんの涙は、感動というよりも、悔しさがあった感じですか?」

「そういうことなんだと思います。カナミルも言ってました。もっと時間くれよ、30分やりたいって。」

ハバナイは925人動員しましたけど、それを越えたいですか?」

「そうでうすね。まだ3分の1くらいですけど。」

秘策はありますか?

いくつか準備しています。近日発表します。

いま言えることはありますか?

オケセットでもバンドセットでもないセットになります。実はその情報をTシャツで発表しています。先日、新しいTシャツを販売開始したんですけど、そこに書かれていることが第1のヒントです。第3弾くらいまでTシャツ作りますけど、それを見ていくと分かります。でも、100人見ても3人くらいしか分からないかもしれません(笑)

「こないだアヒトイナザワさんとやったの、カッコよかったですけど、あれでやっていかないんですか?」

「いいですけど、バンドは定期的に集まってやっていかないとよくならないんです。継続的なことができないと急激な成長ができないんです。もっとやってもいいとは思ったんですけど、全員壊しにかかるくらいでやってほしい。そういうことができないと普通のバンドよりかっこいいことはできないと思います。」

「新しい方針はサードアルバムには表れるんですか?」

「表れると思います。僕がヒップホップで多く音楽体験をした人間だからかもしれないけど、アルバムごとにバックやコンセプトを変えてやっている人たちを見てたから、そのやり方が自分にとって自然なんです。

「そういった小川さんの意向はありつつ、暴れたいファンとの整合性は考えたりしないんですか?

そこに向けてやろうとは考えてないですね。地下のアイドルシーンて狭いと思うから、そこでお客さんを取り合うのってよくないと思うんです。小さな村に人が散っていくばかりで、シーンが盛り上がらない。もっと規模の大きいところ、例えば50万人のロキノンの人とかに来てもらうようにしないと盛り上がらないと思います。」

「そういう客さんたちに伝わりそうですか?」

「聴いてもよく分からないと思います(笑) でも、それはよく分かってしまうことよりも良いと思います。簡単に分かるものは、そこで流れちゃうので。バンドシーンの人たちに「恥ずかしい」と思わせたいですね。こんなの出されちゃったって思わせたい。

「次のワンマンは倍以上の箱でのワンマンですが、メンバーは気合入っていますか?」

「一度気合が入って、疲れてるところかもしれません。関西でワンマンをやって、アコースティックとオケの二部制でやったんですけど、11月のことに意識が行って、作り込めなかったという反省があります。」

「次のコンセプトはメンバーに伝えましたか?」

「伝えました。」

「もう練習はしているんですか?」

「練習するための曲がまだできていないんです(笑) 概念だけ(笑)」

「それじゃあ疲れちゃいますよね(笑) 練習する曲が無いのでは(笑)」

「コンセプトとかはあるんですけど、僕もまだどうなるか分かってないです(笑)」

「ところで、小川さんは謎のユニットをやってらっしゃいますよね?」

「僕じゃないんですけどね(笑) OTOTOYで配信しています(笑)」

「そろそろ時間ですが、何か言い残したことはありますか?」

「最近思うのが、カウンターカルチャーってあるじゃないですか? カウンターカルチャーって売れれば売れるほど腐り始めるけど、その腐敗を防ぐにはどうしたらいいですかね?」

「え、それが俺にわかればいいんだけど、そんなパッとは出ないからなあ(笑) 何かの機会に(笑) 今度、『TRASH-UP!!』でおやホロ特集をするのでその機会に! 今日はありがとうございました。」

「ありがとうございました。」

 

 おやホロのこれからの音楽性について、たくさんのヒントが飛び出す興味深いトークとなりました。西澤さんが的確に切り込んでくださったおかげで、オタクとしての知的好奇心をかなり満たしていただけました。これからのおやすみホログラムが本当に楽しみです!!

 そして、映画「モッシュピット」がもっと多くの人に観られればいいなと心から思いました。